中国共産党「農業テロ兵器」を米国に密輸パテル外相

2025/06/08 05:36

パテル外相、米国に「農業テロ工作員」を密輸した罪で中国人が起訴され「直接的な脅威」と警告

中国研究者、ミシガン大学の研究室で研究するため「潜在的な農業テロ兵器」を米国に密輸したと非難される

'FRIGHTENING': FBI says China targeted US food supply in 'agroterrorism' plot

FBI長官カシュ・パテル氏はフォックス・ニュース・デジタルに対し、ミシガン大学の研究所で研究するため「危険な生物学的病原体」を米国に密輸した疑いで火曜日に起訴された2人の中国人に関する事件は、米国の食糧供給に対する深刻な国家安全保障上の脅威を示していると語った。

「今回の事件は、中国共産党が工作員や研究者を派遣し、我が国の機関に侵入し、食糧供給を狙っていることを改めて思い知らせるものです。こうした行為は我が国の経済を麻痺させ、米国民の生命を危険にさらす可能性があります」とパテル氏はFOX通信に声明で述べた。「既知の農業テロ工作員を米国に密輸することは、単なる違法行為ではなく、国家安全保障への直接的な脅威です。この生物学的脅威が深刻な被害をもたらす前に阻止したFBIデトロイト支局とCBPの協力者たちを称賛します。」

ミシガン大学の研究員である雲青建（ユンチン・ジャン）氏と彼女の恋人である劉尊勇（ズンヨン・リウ）氏（いずれも中華人民共和国国籍）が、共謀、米国への密輸、虚偽の陳述、ビザ詐欺の罪で刑事告訴されたと、ミシガン州東部地区連邦検事が火曜日に発表した。捜査はFBIと米国税関・国境警備局（CBP）が行っている。

司法省によると、夫婦はフザリウム・グラミネアラムと呼ばれる菌類を密輸した容疑で起訴されている。科学文献ではこの菌類は「潜在的な農業テロ兵器」に分類されている。連邦検察官は、この有害な菌類が小麦、大麦、トウモロコシ、イネに発生する「赤かび病」を引き起こし、「毎年世界中で数十億ドルの経済損失をもたらしている」と指摘している。

司法省はまた、フザリウム・グラミネアルムの毒素が嘔吐、肝臓障害、そして「人間と家畜の生殖障害」を引き起こすとも述べている。

告訴状によると、33歳のジアンは中国での病原体に関する研究のために中国政府から資金提供を受けていた疑いがある。

連邦検察官は、ジアン氏の電子機器には「中国共産党への彼女の所属と忠誠心を示す」情報が含まれていると述べている。

訴状によると、34歳の劉容疑者は中国の大学に勤務し、同じ病原体に関する研究を行っているとされている。連邦検察官は「彼は最初は嘘をついた」と述べているが、その後、デトロイト・メトロポリタン空港を経由してフザリウム・グラミネアラムを米国に密輸したことを認めた。裁判所の文書によると、劉容疑者の目的は、恋人のジアンが勤務するミシガン大学の研究所で、この病原体に関する研究を行うことだったとされている。

司法省によると、FBIはこれらの容疑に関連してジアン氏を逮捕し、火曜日の午後にデトロイトの連邦裁判所に初出廷する予定だった。劉氏が拘留されたかどうかは不明である。

司法省は、告訴状の重罪容疑では裁判は開かれないと指摘し、捜査が完了した時点で重罪起訴を求めるかどうかが決定されるとした。

この告発が発表されたのは、トランプ政権が米国の大学で反米過激派と分類する人々、特にキャンパス内で反ユダヤ主義や反イスラエルの抗議活動を行う留学生を取り締まっている時期だった。

先週、マルコ・ルビオ国務長官も「中国共産党とつながりのある人や、重要な分野を学んでいる人を含めて」中国国民の学生ビザを「積極的に」取り消すと発表した。

特にハーバード大学に関しては、米国移民関税執行局の局長代理が、おそらくアメリカで最も権威のある大学である同大学が「中国共産党やその他の外国の敵対勢力と協力した」可能性があると非難した。

Chinese researchers accused of smuggling 'potential agroterrorism weapon' to US | Fox News

ジベレラ・ゼアエとは

植物病原ゲノム学研究室 (須賀研究室) の研究紹介

ムギ類赤かび病菌の生態解明

ムギ類赤かび病菌はムギやイネなどの穂を侵すだけでなく、デオキシニバレノールやゼアラレノンなどかび毒汚染を起こして大きな問題となっている。ムギの主要輸出国である米国では本病害だけで毎年200億円近い被害を受けている。研究室では全国各地の菌を分析し、国内には主にフザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)とフザリウム・アジアティカム(Fusarium asiaticum)と呼ばれる二種が分布していることを明らかにした。また、この研究ではフザリウム・ボロシ(Fusarium vorosii)という新種も発見した。更に個体(クローン)識別を可能とするマイクロサテライトマーカーを開発し、圃場において本菌が遺伝的に非常に多様であることを明らかにした。

病原菌の簡易同定法

・ムギ類赤かび病の原因菌種を識別するためのPCR-RFLP法及びトリコテセン系カビ毒タイプ(NIV、3ADON、15ADON)を判定するマルチプレックスPCR法(Suga et al 2008 Phytopathology 98:159-166)・ムギ類赤かび病の菌種及びトリコテセン系カビ毒タイプ(NIV、3ADON、15ADON)の同時判定のためのDNAストリップ(核酸クロマトグラフィー)(特許出願: GI-H31-47)。マルチプレックスPCR後、アガロースゲル電気泳動は必要なく、液をストリップの先端に浸して約20分で判定可能。

ムギ類赤かび病菌の新規病原性遺伝子の解明ムギ類赤かび病菌の病原性欠損株を利用して、これまでに知られていない新規病原性遺伝子の解明をめざしており、これまでにGPIアンカータンパク質遺伝子などが宿主侵入後の宿主内進展に関与してていることを解明した。

植物病原ゲノム学研究室(須賀研究室)