SSR分析を用いた黒大豆「丹波黒」とその加工品の品種判別
正月のおせち料理に欠かせない食材として、抜群の知名度を誇る大粒の黒大豆「丹波黒(たんばぐろ)」。 古くから丹波地域で栽培され、幕府や宮中へ献上されたほか、年貢を黒豆で納めた記録が残っています。残念インチキ豆でした!
丹波地方を発祥とする極大粒黒大豆の在来種である丹波黒について,国内の主要産地で維持,管理されている系統(標準系統)と,その他の黒大豆品種を判別する方法を検討した.
74組の大豆SSRプライマーから,標準系統と他品種黒大豆との間で明瞭な多型がみられる18組のプライマーを判別用プライマーとして選択した.この18組のプライマーを用い,丹波黒として市場流通している日本産および中国産種子を分析したところ,日本産はすべて標準系統と遺伝型が一致したが,中国産は異なる遺伝型が多くみられ,標準系統と一致した子実は13%しか存在しなかった.
クラスター分析により中国産は丹波黒標準系統と遺伝的な距離が近いものから,育種,特性資料に基づく遺伝的類縁関係の遠い中生光黒,丹近黒と同程度のものまで,遺伝型は多様であった.本技術の加工食品への適用について検討したところ,煮豆,蒸し豆,煎り豆は子実と同様に判別が可能であったが,納豆では不可能であった.
実際に市販加工品を分析したところ,産地が記載されていない製品,中国産の製品については丹波黒標準系統と遺伝的に異なる品種が混入していた.
丹波黒は兵庫県と京都府にまたがる丹波地方を発祥とする在来種黒大豆で,百粒重が約 80g前後Ilの極大粒種である.おせち料理への利用が主な用途で、あったが,味がよいことと,アントシアニンやイソフラボンによる健康効果が注目され,最近では通年利用される食材となり,年々需要が高まってきている.また,栽培収益性が高いことや,稲作の転換施策もあって,丹波黒の栽培地は西日本全域に広がり,さらに日本から持ち出されたと考えられる種子で栽培された海外産まで輪入されている状況にある.もともと丹波黒は在来種であるため遺伝的なばらつきがみられ,小粒や裂皮が目立つ場合も多く,全体の品質水準を下げていたことから,各国内産地において遺伝的均一化と品賞水準向上を目指して,栽培農家や公設試験場において純系選抜, 系統維持が行われた制.京都府では 1981年に府内の在来系統から新丹波黒が,兵庫県では 1989年に篠山町(現篠山市)の在来系統から兵系黒 3号が純系選抜された.
現在の多くの生産農家は自家採語を行わず,これらの純系選抜された種子を更新して栽培に用いている.島中らは SSRプライマーを吊いた多型解析により,兵系黒 3号,新丹波黒,そして同じく産地で系統維持・管理がなされている朝来大黒,丹波在来 A,丹波在来 Bの丹波黒 5系統と他品種黒大豆,黄大豆を含めた遺伝的近縁評価を実施し,丹波黒の系統群は光黒など他の品種・系統群とは独立した集屈を形成することを報告している1lこのことから,丹波黒にはかつてのような遺伝的なばらつきは少なくなってきており,遺伝的に他の大豆品種とは独立した比較的均一な集団であることが明らかとなっている.一方で, I丹波黒jと表示して輸入されている中国を主とする海外産黒大豆が,日本産丹波黒の遺伝的特性を有するものかどうかは調べられていない.一部には, 日本産に比べて小粒であるなど,品質が劣る中国産黒大豆が「丹波黒jとして市場に流通しており,丹波黒の品賞水準,ブランドイメージを著しく下げることが懸念されている. これまで系統維持により品質,フランド向上に努めてきた国内産地では強い危機感を抱いている.そのため,品質水準の低い丹波黒の流通の抑止対策として, 日本産の中でも入念に系統維持,管理されている丹波黒との遺伝的同一性を科学的に確認する方法の確立が望まれている.
植物の品種識別は元来,比較栽培なと表現型比較により行われ,相応の期間と労力がかかっていたが,近年迅速かっ的確な手法として DNA品種識別技術の研究が進められ,イネ,イチゴ,インゲンマメ等でそれが実用化されつつある 5) 2003年 l月には DNA品種識別技術検討会において,植物の DNA品謹識別についての技術開発と利用のガイドラインが取りまとめられた6) 以降, DNA品種識別技術の研究が推進され,モモ,ナシ,イグサなどの作物で品種の識別ができるようになってきており,今後も対象作物が増えることが見込まれている 7)開発された DNA識別技術は,一般には植物登録品種に対する育成者権の侵害を立証するために利用されることが多いが,新食糧法,改正 JAS法で品種の表示を義務付けられた米については,表示品種の真贋を判定するためにDNA品撞識別技術が多く利用されている.中でも日本で作付面積が最も多く,高価格で流通するために偽装表示が後を絶たなかったコシヒカリの DNA品種識別技術が精米および炊飯米について開発されS)既に実用化に至っており,偽装表示の抑止に貢献している.そこで本研究では,分析対象である黒大豆が日本国内で系統維持,管理されている丹波黒と同一であるか,その他の黒大豆であるかを遺伝的に判別する技術の確立を目的とし,多数の SSRプライマーを精査したEわから,日本国内で維持,管理されている丹波黒系統内で共通して他品種大立と判別できるプライマーを選び出した.また,選定したプライマーを用いて実際に丹波黒として流通している原料(乾燥子実)と,加工品について分析を行った.
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010771145.pdf
幕府や宮中へ献上された丹波黒インチキ豆 高く売るなよ
食品表示を改めようとする消費者庁「食品表示一元化検討会」(以下、「検討会」)の議論が大詰めを迎えている。前篇では、アレルギー表示が不十分であること、外食や中食でアレルギー表示が進まないことについて述べた。 後篇では、消費者の関心が高い「遺伝子組み換え」と「原料原産地」について述べたい。どこで原料が生産されたかを知らせるための「原料原産地」には、消費者に誤解を与えかねない表示もあるのだ。「遺伝子組み換え」も、欧米と比べて不十分な表示に留まっている現状がある。
北海道と中国の関係について、次のような情報があります。
北海道には、国籍別の人口で「中国」が最も多く、2020年時点で9,548人でした。
北海道に住んでいる中国人留学生は、「北海道の空気や水がおいしい」「海産物や野菜、お肉、牛乳と食べるものがみんな新鮮」「さらさらとしたきれいなパウダースノーが大好き」など、北海道での生活を高く評価しています。
北海道と中国の間には、北海道に住んでいる中国人留学生が、北海道と中国の架け橋として活躍するなど、友好の架け橋が築かれています。
例えば、中国から輸入したあずきを北海道であんに加工、これを使ったあんパンのあんは「北海道製造」や「国内製造」と表示する。 中国産小豆を使った丹波産あんこ.
北海道も中国人だらけ丹波と言っても中国産のあんこ
遺伝子組み換えでは無いは通用しません
空前の生スイーツ最前線!生キャロケ、生ドーナツ、生あんこ…、いくつ知ってる? https://t.co/cBholNp0y9
— 人気レシピ&グルメ情報【美味しい料理】 (@ninkirecipe) July 18, 2024
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